GEKIDAN OURAI
主催:大阪劇団協議会プロデュース
「アルトゥロ・ウィの興隆」
企画制作:劇団往来
プロローグ
市川明翻訳より
観客のみなさん、今日お目にかけますのは――ちょっと、後ろのお客さん、お静かに!
それに帽子は取ってくださいよ、お嬢さん!
――大ギャング団の歴史的ショーでございます。
まずはことの真相を明かしてみせましょう。
船のドック建設にまつわる贈収賄事件の!
続きまして、みなさんにお見せしたいのは老いたるドグズバローの遺言状と懺悔録!
株の暴落によるアルトゥロ・ウイの興隆!まだ止められるが。
悪名高い倉庫放火事件の裁判7での大騒動!ダルフィート殺害!
こん睡状態の司法!
ギャング仲間のエルネスト・ローマ虐殺!
最後にスポットライトを浴びた最終場面:ギャング団が隣の町のシセロを侵略する!
ご覧のようにギャング界の名だたる英雄がわれらの芸術家の手で描かれております。
みんな、姿をくらませたままであったり、絞首刑になったり、銃殺されたりしてる。
傷だらけだが、まだ死んでない者もいる。みんな、われらの若者たちのあこがれだ。
観客のみなさん、心得てます、こっちは。
あれやこれやと扱いにくい対象もあるし、観客のみなさんの中にはそんなことなど
思い出すのも嫌という人もいるでしょう。
だからけっきょくわれわれが選んだのは当地ではほとんどなじみのない物語です。
はるか遠く離れた町が舞台になっていてこんな話はここでは起こったことがない。
あなたがたにははっきりわかっています、父親や兄弟、あなたの身内がこの舞台で
何か困ったことをしでかすなんてことはどう考えてもありえないっていうことを。
お嬢さん、ゆっくり腰かけていただいて
われわれのギャングショーをお楽しみください。
大阪劇団協議会プロデュース公演
企画制作:劇団往来
「アルトゥロ・ウィの興隆」
2025年2月20日(木)~2月23日(日)
全4回公演
吹田メイシアター中ホール
作:ベルトルト・ブレヒト
訳:市川明
演出:鈴木健之亮
CAST
(登場順)
フレーク
キャラザー
ブッチャー
マルベリー
クラーク (実業家たち)
シート (船会社のオーナー)
老ドグズバロー
ドグズバロー・ジュニア
アルトゥロ・ウイ(ギャングのボス)
エルネスト・ローマ(ウイの片腕)
マヌエレ・ジーリ
ジュセッペ・ジボラ(花屋)
ギャングたち
テッド・ラグ(新聞記者)
グリーンウール(ギャングでバリトン歌手)
ドックデージー
ボウル(シートの会社の会計係)
グッドウィル
ギャッフルズ(市役所の二紳士)
オケーシー(市の取調官)
一人の役者
フック(八百屋)
被告フィッシュ
弁護士
裁判長
医者
検事
一人の女性
インナ青年(ローマの腹心)
小男
イグネイシャス・ダルフィート
ベティ・ダルフィート(彼の妻)
ドグズバローの召使
用心棒たち
殺し屋たち
シカゴとシセロの八百屋たち
新聞記者たち
STAFF
作:ベルトルト・ブレヒト
訳:市川明
美術:竹内志朗
演出:鈴木健之亮
照明:坂本浩(エムズディープ)
音響:荒川裕次(Last Cue)
大道具:アトリエ往来
衣装:de'corer-ourai
小道具:矢田和也
宣伝美術:藤井清貴(COLORS)
宣伝写真:寺本政弘
制作:上野美根子
総指揮:森川英雄
協力:
シュプール
ステージ&アーツブレインズカンパニーミュージカルスクールSTAGE21
舞夢プロ
「アルトゥロ・ウィの興隆」あらすじ
シカゴギャング団のボス、アルトウロ・ウィは、
政治家ドッグズバローと野菜トラストとの不正取引に関する
情報を掴んだ。
それにつけこみ強請るウィ。
それをきっかけに勢力を拡大し、
次第に人々が恐れる存在へとのし上がる。
見る見るうちに勢いを増していくウィを、
果たして抑えることが出来るのだろうか・・ ・
〇本作品はナチス時代
のヒトラーをはじめとする歴史的人物・事項を基としています。